◆ICP質量分析装置とは?簡単な原理説明
ICP質量分析装置は無機分析に使用される装置です。
無機分析とは?
無機元素分析装置の代表的なものとして、原子吸光、ICP発光分析、およびICP-MS分析があげられます。原子に熱エネルギーを加え励起させた際の吸光を測定に利用したものが原子吸光、発光を利用したものがICP発光、イオン化を利用したものがICP-MSです。励起源としては、原子吸光は化学炎、ICP発光およびICP-MSではプラズマ炎を利用します。これらの装置はユーザーのニーズに合わせて、使い分けられております。
ICP質量分析装置(ICP-MS)の概要
高温の誘導結合プラズマ(ICP)中に、霧状にした試料を噴霧しすることで、試料の元素は脱溶媒、気化、原子化の工程を経てイオン化されます。
そのイオン化された原子を質量分析計(MS)に導入し、質量/電荷数(m/z)に応じて分離することで、個々の元素を定性・定量することが可能です。
多元素同時測定が可能であり、材質中の金属元素の定量分析はもちろんのこと、定性/半定量分析として広く用いられています。
四重極型と二重収束型の違いは?
質量分析計には、四重極型と二重収束型のものがあります。
四重極型ICP-MSは広く使用されているICP-MSです(市場のシェア90%とも言われる)。質量分解能が低いことから、分子イオンや同重体イオンのスペクトル干渉が問題となる場合があります。しかしながら、低電圧の下で高感度分析が可能であり、小型で操作性に優れています。
一方、二重収束型ICP-MSは、扇形電場と扇形磁場を組み合わせた質量分析計です。最大のメリットは高感度・高分解能。分解能数千~1万の測定ができ、四重極型ICP-MSのスペクトル干渉という問題を解消できます。
取扱メーカーは?
日本メーカーでは、島津製作所、日立ハイテク、海外メーカーでは、アジレント、サーモフィッシャー、パーキンエルマーが製造/販売をしています。
最新の技術動向について
バイオ分野への応用が期待されています。
ICP-MSシングルセル法
<ICP質量分析装置メーカー一覧表>
四重極型
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島津製作所 | ICPMS-2030 | 問い合わせ先 |
アジレント | Agilent 8900、Agilent 8800 、Agilent 7900、Agilent 7800 | 問い合わせ先 |
サーモフィッシャー | iCAP™ RQ | 問い合わせ先 |
パーキンエルマー | NexION | 問い合わせ先 |
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二重収束型
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日立ハイテク | SPECTRO MS | 問い合わせ先 |
サーモフィッシャー | ELEMENT 2™、ELEMENT XR™ | 問い合わせ先 |
ICP-MS総合
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島津製作所 | ICP質量分析装置総合 | 問い合わせ先 |
アジレント | ICP質量分析装置総合 |
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日立ハイテク | ICP質量分析装置総合 | 問い合わせ先 |
サーモフィッシャー | ICP質量分析装置総合 | 問い合わせ先 |
パーキンエルマー | ICP質量分析装置総合 | 問い合わせ先 |
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